第285話彼はまだ昔の道を歩んでいた

「必要ない。もう大人なんだから、自分の人生には自分で責任を持てる」

エイデンは視線をそらし、秘書にロニーへ「いま会える」と伝えさせた。

フィンは外へ飛び出し、振り返った――追ってくる者は誰もいない。

本気で追いかけてこないことが、かえって腹立たしかった。

フィンは機嫌が最悪だった。家を出ると、飲みに行こうと友人たちへ片っ端から電話をかけた。

だが本当に忙しいのか、それとも誰かに先回りして話を通されていたのか、皆そろって口実を並べて断ってきた。結局、金を借りる手助けをしてくれたパトリックだけが付き合うことになった。

「ほら、飲めよ! 何だ、おまえも俺を見下してるのか? 俺と飲みたくな...

ログインして続きを読む